なぜペットボトルの牛乳は販売されないのか?
2019/10/22
牛乳好きの人にとっては、いつでもどこでも気軽に水分が補給できるフタ付きのペットボトルで牛乳を持ち運びたいと思いませんか。
しかし、市場ではペットボトル入りの牛乳を見かけることはありません。
何故なのでしょうか。
それには、合理的な理由があったのです。
ペットボトル入りの牛乳が存在しない理由
実は、以前は法律によって、ペットボトルでの牛乳の販売は禁止されていました。
しかし、2007年10月に法律が改正され、牛乳のペットボトルでの販売が解禁されました。
それでも、法改正から現在まで、一度たりともペットボトル牛乳を見たことはありません。
その理由はなぜなのでしょうか。
牛乳には豊富な栄養分がたっぷりと入っています。
しかし、その反面、常温で保存しておくと簡単に細菌が繁殖してしまいます。
ペットボトルの特性として、一度に飲みきれなくてもフタが付いているのでそのまま保存ができます。
500ミリリットル以下のペットボトルを想像してみてください。
一度で飲みきれないということは何度も飲み口に口をつけることになります。
そのことで唾液から雑菌が残りの牛乳の中に入ってしまいます。
さらに、ペットボトルを持ち運ぶということは、常温で持ち運ぶということです。
この常温で牛乳を持ち運ぶことは、細菌の繁殖に拍車をかけてしまいます。
しかし、1.5リットルや2リットルのペットボトルならばコップに注いで飲むので、販売してもよさそうなものだと思いませんか。
他に販売する上での障害となる理由がありのでしょうか。
1.5~2リットルのペットボトルであっても、絶対に口を付けないで飲まないとは限りません。
現状のペットボトルでは衛生面で安全を確保できないので、口を付けて飲んでも、常温で持ち運んでも問題ないようなペットボトルを開発しなければなりません。
しかし、これには膨大なコストが掛かってしまいます。
そのようなペットボトルが現段階で実際開発可能なのかもわかりません。
これらの要因が、ペットボトル入りの牛乳を販売するにあたり大きな障害となっているのです。
やはり牛乳パックは紙でつくりしかないのでしょうね。