カマボコの独特の歯ごたえ、その秘密は?

魚肉練り製品の代表的な一種であるカマボコ(蒲鉾)には独特の歯ごたえがあります。
この歯ごたえが、カマボコの特徴の一つとなっています。
カマボコの原料はエソ、グチ、タイ、ハモ、タラなどの魚類で、そのすり身を蒸したり、焼いたりして作ります。
あのプリプリとした歯ごたえは、一体どこから生まれてきているのでしょうか。
カマボコの製造には食塩が欠かせません。
独特の歯ごたえは食塩と深く関わっています。
カマボコの製造では、まず魚肉を細かくすりつぶします。
そのすり身の状態では、まだ弾力性はありません。
それに食塩を加えると、魚肉の筋原繊維タンパク質がばらばらになります。
そのタンパク質の分子はアクトミオシンと呼ばれます。
次に食塩を加えたすり身を板に盛って加熱します。
そうすると長い鎖状のアクトミオシンが互いに絡まりあい、立体的な網目構造が形成されます。
そして、弾力に富んだものとなり、あの独特の歯ごたえをもたらすのです。