平成6年(1994年)の出来事
2019/10/22
平成6年も政治の世界を中心に大きな変化があった年でした。
細川首相が東京佐川急便からの1億円借り入れ問題などの責任をとり退任しました。後継首相に選ばれた羽田孜新生党党首は、社会党の連立政権離脱で少数与党となりました。そして、野党の自民党は内閣不信任案を提出し、羽田内閣は総辞職しました。
続いて、自民党がなんと社会党と連立して与党に。自民党、社会党、さきがけが擁立した村山富一社会党委員長が首相に任命されました。何でもありと言いう感じの都市でした。
また、社会党が従来のポリシーを捨て、現実路線に変化しました。結局はそういう政党だったと言うことですね。その後、社会党自身の凋落が始まります。
細川連立政権をきっかけとして何か新しいものが始まるといった国民の期待は段々萎んでいってしまいました。
社会の閉塞状況を浮き彫りにするように、いじめが原因と思われる子供たちの自殺、銃犯罪、企業テロなどの凶悪犯罪が横行しました。中でも「松本サリン事件」は目的が分からず、国民に大きな衝撃を与えました。この事件は翌年の地下鉄サリン事件へとつながっていきます。
目次
平成6年(1994年)といえば
- F1ドライバー、アイルトン・セナ(ブラジル)がサンマリノ・グランプリでコースわきの壁に激突して死亡(5月1日)
- 製造物責任(PL)法が成立。施行は95年6月。(6/22)
- 日本人女性初の宇宙飛行士・向井千秋が乗ったスペースシャトル「コロンビア」がケネディ宇宙センターから打ち上げ(7月8日)。23日帰還。(7/8)
- 夏は猛暑によって全国各地で水不足となり、東京で39.1℃と41年ぶりに最高気温を更新。4日静岡県天竜では40.6℃と全国歴代2位。(8/3)
- ジュリアナ東京閉店。
- 関西国際空港開港。(9/4)
- 北海道東方沖でM7.9の地震、300人以上が負傷。(10/4)
- 大江健三郎がノーベル文学賞を受賞。(10/13)
- ナリタブライアンが三冠馬に
- 三陸沖でM7.5の地震、青森県中心に287人死傷。(12/8)
平成6年(1994年)の出来事・ニュース
- 大阪府の愛犬家ら男女5人が行方不明となる事件で、八尾市の自称・犬の訓練士を死体遺棄容疑で逮捕。2月12日までに5遺体を発見。愛犬家連続殺人事件。(1/26)
- グリコ・森永事件の発端となった江崎グリコの江崎勝久社長誘拐事件の時効成立。(3/21)
- 「三浦一美さん銃撃事件」で、東京地裁が殺人罪に問われた三浦和義被告に無期懲役の判決。(3/31)
- 台北発名古屋行き中華航空機が名古屋空港で着陸に失敗、炎上。264人が死亡。(4/26)
- 長野県松本市の住宅街で住民が有毒ガスによる中毒症状を訴え、7人が死亡、58人が重軽症。松本サリン事件。(6/27)
- 神戸市で福徳銀行神戸支店の現金輸送車が2入組に襲われ、5億4100万円が強奪される。(8/5)
- 浜港で茨城県つくば市の医師の妻の他殺死体発見。長女、長男の他殺死体も見つかる。25日医師を殺人・死体遺棄容疑で逮捕。(11/3)
- 愛知県西尾市の中学2年生の女子生徒がいじめを苦に自殺。いじめが再び社会問題化。(11/27)
平成6年(1994年)の政治・経済の出来事
- 細川首相が東京佐川急便からの1億円借り入れ問題などによる国会空転などの責任を取って辞任する意向を表明(細川連立政権は8カ月で幕)。(4/8)
- 国会が新生党党首の羽田孜副総理・外相を第80代、51人目の首相に指名。社会党が連立政権を離脱。28日羽田孜内閣発足。(4/25)
- 佐川急便グループからの1億円借り入れ問題などで、衆院予算委が細川前首相を証人喚問。(6/21)
- ニューヨーク外国為替市場で、一時1ドル=99円85銭を記録。戦後初の100円割れ。(6/22)
- 不信任案可決必至の情勢となり羽田内閣総辞職。(6/25)
- 連立与党と社会党の政権協議が消費税問題で決裂。自、杜、さきがけ3党が村山富市社党委員長を首相指名投票で擁立。第81代、52人目の首相に。社会党首相は47年ぶり。30日村山富市内閣発足。(6/29)
- 年金改革法が成立(厚生年金の満額支給開始年齢を段階的に65歳まで遅らせることに)。(11/2)
- 新生・公明党等、新進党結成、214人。海部党首、小沢一郎代表幹事。公明党は新進党参加の「公明新党」と残留の「公明」に分党。。(12/8)
- 新進党結成。初代党首・海部俊樹、幹事長・小沢一郎。(12/10)
平成6年(1994年)の世界の出来事
- パレスチナ自治政府設立。
- ルワンダ虐殺が発生。
- イスラエルのラビン首相、ペレス外相、パレスチナ解放機構(PLO)のアラファト議長の3人にノーベル平和賞。(10/4)
- 南アフリカ共和国でネルソン・マンデラが大統領に。
- 英仏海峡トンネル開通
- 北朝鮮の金日成主席(82歳)が死去。11日北朝鮮が南北首脳会議の延期を表明。(7/8)
平成6年(1994年)のスポーツのニュース
- Jリーグ初代王者にヴェルディ川崎(1月16日)
- 伊達公子が全豪テニスでベスト4に進出(1月25日)。73年の沢松和子以来の快挙。30日世界ランキング7位に
- リレハンメル冬季オリンピック開催(2月12日~27日)スキー複合団体(男子)で金(2/12~27)
- フィギュアスケート世界選手権で佐藤有香が優勝(3月26日)。日本人2人目の女子シングル世界チャンピオン(3/26)
- ロッテルダムマラソン女子で朝比奈三代子(旭化成)が2時間25分52秒の日本最高記鐘で優勝(4月17日)
- 巨人の槙原寛己投手が完全試合を達成。
- プロ野球オリックスのイチロー(鈴木一朗)が192安打を放ち、シーズン最多安打のプロ野球記録を更新(9月14日)。最終的には210本に。
- プロ野球セ・リーグ、中日対巨人の優勝戦のテレビ視聴率史上最高48.8%。
- 第12回アジア競技大会が広島市で開幕(10月2日)。史上最多の42カ国・地域の選手団が参加
- 大相撲で貴乃花光司が横綱に昇進する。
- メジャーリーグベースボールがストライキに突入、ワールドシリーズ中止。
平成6年(1994年)の芸能ニュース
- タレントのビートたけしが、東京・新宿区内で原付バイクを酒気帯び運転中に、ガードレールに激突し、重傷を負う。9月末に退院。(8/2)
平成6年(1994年)のファション
- 透けない白い水着がヒット
- ビジネスマンに三つボタンスーツ、襟ベストのスリーピース、高機能スーツが浸透
平成6年(1994年)の流行語
- イチロー効果 (イチローが活躍し、Jリーグにおされ気味だったプロ野球全体に活気を取り戻した)
- 同情するなら金をくれ (TVドラマ「家なき子」でヒロイン(安達祐美)の台詞)
- ヤンママ (ヤングなママの略 元暴走族などの「ヤンキー」のママの意味もある)
- Jポップ (日本のポピュラー音楽のこと)
平成6年(1994年)の歌謡曲
- 「innocent world」Mr.Children 181.2万
- 「ロマンスの神様」広瀬香美 174.8万
- 「恋しさと せつなさと 心強さと」篠原涼子 with t.komuro 162.3万
- 「Don’t Leave Me」B’z 144.4万
- 「空と君のあいだに/ファイト!」中島みゆき 141.5万
- 「Hello, my friend」松任谷由美 135.6万
- 「survival dAnce ~no no cry more~」trf 135.3万
- 「あなただけ見つめてる」大黒摩季 123.6万
- 「Boy Meets Girl」trf 122.2万
- 「世界が終るまでは…」WANDS 122.1万
平成6年(1994年)の流行商品・新商品
- セガとマイクロソフトが32ビットゲーム機開発で提携。
- アップルPowerPC搭載「PowerMac」シリーズ発売
- シャープが「ザウルス」をペン入力に
- インターネットWWW急激に拡大
- 東京FMがFM文字多重放送(見えるラジオ)開始
- ソニーが、8mm/VHS兼用のWデッキ発売
- 32ビットゲーム機続々発売、セガ「セガサターン」、ソニー「PlayStation」、松下「3DOリアル」
- ソニー初の家庭用テレビゲーム機、プレイステーション発売。