金箔は食べても大丈夫なのか?

金箔入りの酒や、金箔を振りかけた食べ物があります。
それを腹の中に入れても大丈夫なのでしょうか。
金属が体の中に入るのはよくないのではと思っている人も少なくないと思います。
実際はどうなのでしょうか。
金はたいへん軟らかくて、延びやすい性質を持っています。
金箔は金をローラーなどで延ばし、さらに叩いて延ばした物です。
金は化学的には変化しにくい金属であり、長い間そのままにしておいても錆びません。
口から入った食べ物は食道を通して胃に送られます。
すると胃壁から胃液が分泌され、食べ物を消化します。
胃液には塩酸やペプシンなどの消化酵素を含んでいます。
塩酸は食べ物の殺菌を殺したり、繊維を軟らかくしたりします。
ペプシンはタンパク質を分解します。
では金箔はどうなるのでしょうか。
胃液には金箔を溶かす力はありません。
王水(塩酸と硝酸との混合液)は金箔を溶かすことはできますが、胃酸の塩酸では金箔は溶けません。
だから腹の中に入れた金箔は、最後には大便として排出され、体にとくに問題になりような事はないようです。