ビジンネスの知識:フォックスを探せ
2019/10/22
はじめに
わたしは30年近く、コンピューター業界の営業マンでした。
その当時、上司からはビジネスを成功させるためには決定権者、すなわち経営トップに会いなさいと言われ続けたのです。
当時は、それが当然のことだと思っていました。
何事も経営トップしか決裁権限はないのだから、その周りの人間といくら話をしても仕方がない。
当時はそのように思っていました。
しかし、意外なことが続いたのです
最終的に他の業者(コンペ先)に決まってしまうという事がつづいたのです。
悩んだ末に色々なセールスの本を読んだりしてみたのですが、大事なポイントを見過ごしていたのです。
そのポイントに気づいて、営業成績は他の人には負けないようになりました。
今回はこのポイントに関して経験値から記事を書きたいと思います。
キーマンは経営トップではなく意外なところに
キーマンと思っていた社長ばかりアタックしていたところが結果的に問題だったのです。
キーマンは実は意外なところにいるケースが多いのです。
確かに最終決定は経営者である社長がするにしても、実際に、どのメーカーのシステムを採用するのかを決めているのは別のところにいるケースが圧倒的に多いのです。
その人物のことをフォックス(狐)といいます。
マーケッティングの本によるとインフルエンザーとも呼ぶようです。
このフォックス(狐)を見極めないと、社長には気に入られていても他業者に最終的に決まってしまうことになりかねません。
一番わかりやすい点が、社長の奥様です。
どれだけキーマンであると思っていた社長にプレゼンテーションをしても、財務省である奥さんにそんなお金は無いと言われたら、どんなに良い提案をしても受け入れられません。予算に合う他業者に決まってしまうのです。
極端に言うと、ITに詳しいオタク社員がフォックスである場合もあります。
社長は、ITに関しては、その人物に絶対の信頼をおいているのです。
逆に、社長の右腕に見える様な人が意外とフォックスでない場合もあります。
本当にフォックスを見つけ出すのは大変なことなのです。
私は、研修で、この様なフォックスを捜し出す研修を受けたことがあります。
コンサルの先生が色々なストーリーを提示してくれて、その中からキーマンに影響を与えるフォックスを探し出すのですが、本当に難しかったのを覚えています。
ビジネスに大事なことはいかにうまくフォックスを見つけ出すことだという事を覚えておきましょう・
おわりに
ビジネスの世界には、そのビジネスで成功したいのであれば、キーマンにアタックするというのがセロリーではないでしょうか。
わたしも、ビジネスの世界でそのセオリーを貫いてきました。
しかし、なかなかビジネスが決まらない。その理由はキーマンに影響を与えている人物をほとんど無視していたからでした。
ある日、その人物、フォックス(狐)を気にするようになってから営業成績がバリバリと上がってきました。
このフォックスを探す方法は、とにかく経験です。
経営トップの近くには必ず、社長に影響を与えているフォックスがいるはずです。
そのフォックスを見つけ出せれば、そのフォックスに自分を売り込めばビジネスの成功の確率は高まります。
これは私の経験です。
みなさんも一度、フォックスを探してみてはいかがですか。